製品開発ストーリー - Development story -

「現場」が本当に求めるコンタクトセンターシステムの構築
クラウドコンタクトセンター分析管理サービス「Mieta」に掛けた開発者の想い。

「Mieta」は、2020 10月にARIが提供を開始した新しいタイプのクラウドコンタクトセンター分析管理サービスです。
コンタクトセンターの現場から寄せられた声から、現場が本当に必要とするシステムとは何かを追求して生み出された本サービス。
ここからは、開発に関わった担当者達からMietaに掛けた想いについて紹介します。

  • 01

    コンタクトセンターシステムが抱える現実と理想のギャップ

    これまで数多くのコンタクトセンターシステムの構築を手がけてきたARIでは、関係者による定期的なミーティングが開催されていました。Mietaは、ARIにてコンタクトセンターのコンサルタント業務を担当する武居が、そのミーティング内で提案した内容がきっかけで誕生しました。

    コンタクトセンターで約25年にわたりSVやマネージャーを経験し、その後、数多くのコンタクトセンター立ち上げ業務に携わった武居は、現場で使用しているシステムの理想と現実のギャップを痛切に感じていました。

    「コンタクトセンターには、現場の人たちにとって重要でかつ非常に負担がかかる業務があります。それが週次や月次などで提出するレポートの作成です。ですが、多くのコンタクトセンターシステムでは、レポートに必要な数値データが取得できないという問題を抱えていました」(武居)

    これらの指標は、一般的なコンタクトセンターシステムであれば取得可能なものばかりです。しかし、レポートで必要な情報は、応答率 着信呼数のような個々の指標ではなく、それぞれのバランスや相関関係です。

    例えば、「今週の放棄率が異常に高かった」として、もし稼働率が低かったのであればオペレーターが本来の業務ができない状況にあったことが一因として考えられます。
    また、平均通話時間が長かったのであれば、顧客が問い合わせる内容が複雑だったからかもしれません。もしかすると、新たに採用したオペレーターが、まだ業務になれていないからかもしれません。

    原因さえわかれば、解決策は導き出せます。そのためにコンタクトセンターの現場では、Excelを駆使して指標を比較して掛け合わせる作業が繰り返されます。しかし、この作業にかかる時間と労力は尋常なものではありません。

    「コンタクトセンターは、SVがオペレーターの行動を常に見張っているというイメージがあるようですが、実際の現場では、SVはレポート作成のためにほとんど下を向いています。
    顔を上げてコンタクトセンター内を見渡すことができるのは、軽く一息ついた時くらいです」(武居)

    そのようなコンタクトセンターの現状を少しでも改善したいと考えた武居は、二次加工や三次加工をすることなく、自動的に様々な指標を掛け合わせてビジュアル化し「コンタクトセンターの現場が本当に見たいものを」表示するコンタクトセンターシステムの開発を提案しました。

  • 02

    膨大な時間を費やした「定義」付け

    依頼を受けた開発チームのメンバーも、既存のコンタクトセンターシステムには限界を感じていました。

    「コンタクトセンターシステムの開発をしていると、お客様から”こういう指標を見えるようにできないか”という相談をよく受けていました。

    武居さんからの提案は非常に的を射ていると感じたので、開発チームとしてもアクションを起こそうという流れになりました」と語るのはMietaチームのリーダーである宮尾。

    もともとコンタクトセンターシステムの開発には十分な実績と知見を積んでいたチームだったので、「開発」そのものは順調に進みました。
    しかし、既存のシステムとは違う指標の見せ方を行うために、その定義付けには膨大な時間を要しました。

    「1日4〜5時間の定例会議を1ヶ月半くらい続けました。どんなレポートを作りたいかについては、開発者に早い段階で決めてもらったのですが、それが持つ意味合いとか、どう見せたいかとか、それをどうやって導くのかとか、
    そのあたりを決めるのはものすごく時間をかけました。
    Mietaの開発で掛かった時間のほとんどはレポートと言っていいくらいです」と開発チームの江田は当時を振り返ります。

    Mietaは開発段階でファーストクライアントが決まっており、納期の遅れが絶対に許されない状況にありました。その一方で、決めるべき項目が非常に多く、開発メンバーの間では頻繁なやり取りが行われていました。開発メンバーの一人である塩見は、
    「開発がスタートした夏から秋にかけては、一日何度も江田さんとやり取りをしていた記憶があります」

  • 03

    1画面でセンター全体の運用状況を可視化するエージェントスコープ

    Mietaは「エージェントスコープ」「リアルタイム」「ヒストリカル」などの多角的な視点分析軸で、分析を表示することが可能です。この分析には、コンタクトセンターの業務には欠かせない指標の分析がテンプレートのように用意されており、データの二次加工や三次加工をすることもなく、知りたい分析内容が簡単に表示することできます。

    「個人的に、一番のお気に入りはエージェントスコープです。機能的には、一般的なコンタクトセンターシステムのシートマップに近いのですが、センター内の応答率や占有率などが一目でわかるように単純な表形式だけでなく、グラフや散布図、ヒートマップなどを見やすく調整したグラフィカルなUIになっています」(武居)

    エージェントスコープでは、オペレーター側とSV側、それぞれが現在どのような状況にあるのかがリアルタイムで表示されます。江田によると、「画面の中で人の動きが手に取るようにわかるので見ていて飽きません。私は、半日くらいはじっと眺めていられます」

  • 04

    Mietaでコンタクトセンターの働き方改革を実現

    Mietaは、コンタクトセンターシステムの開発経験が豊富なARIと、コンタクトセンターの現場を知る武居の知見が融合した、本来現場に求められる働き方や運用、教育など今までのコンタクトセンターシステムになかったに「現場の声」を大事にしたサービスです。

    Mietaはクラウドで提供されるサービスなので、テレワークやサテライトワークのような新しい働き方にも適しています。

    エージェントスコープの画面を見れば、同じセンター内で業務をしていた時以上に、誰が何をしているかがリアルタイムでわかるようになります。

    声を掛けるタイミングも計りやすいので「むしろ、同じセンター内で働いていた時よりもリレーションが取りやすいのではないでしょうか」(武居)

    これまで、コンタクトセンターのSVはレポート作成に追われ、オペレーターの様子を確認して適切なタイミングでフォローする管理業務にはあまり手が回っていませんでした。

    Mietaを活用すればSVのレポート作成に掛かる手間が大幅に削減され、本来のオペレーターを業務管理とサポートにより多くの力を注ぐことが可能となります。

    それこそ、武居をはじめとするMieta開発チームが望むコンタクトセンターの未来です。

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